メリットだけでなく懸念点もある

リモートワークで生じる懸念として、社員同士のコミュニケーションがとりにくいことが挙げられる。社内で顔を合わせて仕事をすると、言葉や動作で細やかな情報を伝えられるため、作業もスムーズに進みやすい。だが、在宅では基本的に文字のやり取りで作業内容を伝えることになる。現状を伝える際に文字だけではすべてを伝えにくく、作業が進まなくなる恐れもあるだろう。チームワークが重要な作業では、大きな懸念材料になる。在宅で仕事をするなら、上司や同僚とリモートで会話する機会を積極的に増やすことが大切だ。

そして、その他のリモートワークをするうえでの懸念は、ライフワークの乱れが挙げられる。会社に出社をすると勤務時間をしっかりと意識できるので、仕事とプライベートが明確に分かれ、メリハリをつけることが可能だ。しかし、在宅で仕事をしていると、勤務時間とプライベートの線引きが難しくなってしまう。その結果、1日の大半を仕事に費やしてしまったり、ついついプライベートを優先してしまい、時間を有効に使えなくなる可能性があるのだ。

特に、育児や介護をしながら在宅で仕事をしていると、同居する家族が気になって集中力が欠如することも出てくるだろう。集中力が欠如することによって、作業が滞ったり、ストレスが溜まって身体や精神に不調をきたしたりしてしまうことが考えられる。こうしたことからも、リモートワークをする際には、仕事とプライベートをきっちり分けるように意識することが欠かせない。